仕事を持つ介護者の離職者は、年間 10 万人と推定されています。働き盛りの離職は、社会や企業の損失となるだけでなく、介護者にとっても経済面・人生設計の面においてマイナスとなります。
そこで本企画では、「一般向け」と「一般・企業向け」の 2 種類を用意し、仕事と介護の両立を目指して当事者と企業それぞれができることを考えます。
一般向け作品では、介護に直面している、もしくはこれから介護を行う可能性がある人に向けて、仕事と介護を両立させている事例を再現映像や実例を通して紹介します。また、介護離職する場合の問題点を示しながら、離職せずに介護を行うポイントとして“介護への備え”と“介護の進め方”をわかりやすく説明します。
一般・企業向け作品では、介護離職者が出ることで受ける企業の損失を訴えながら、介護者が働きやすい職場づくりを実践している 2 つの会社の実例と共に、具体的な取り組みを紹介します。職場全体で「多様性の受容」「社員同士の支え合い」の気持ちを持つことで、制度や取り組みが浸透する企業風土の大切さを訴えます。
■ プロローグ:50歳代後半で両親存命の場合、86%もの人々が介護することに。ほとんどの人が介護に直面する時代となっている。
■ 仕事と介護が両立できなくなるパターン:カミングアウトしない・過労など。経験者の話と共に紹介する。
■ 介護離職後の問題点:経済的リスク・精神的リスク・肉体的リスクについて、それぞれ紹介する。
■ 介護への備え:技術の習得・協力者の確保・施設の確保・要介護者との事前の意思確認など。
■ 介護が始まったら:介護サービスの利用も含め、介護の場所と担い手を整理し、家族の仕事分担を決めるポイントを示す。
■ 会社への対応:まずは社内へのカミングアウトが大切。社内制度・公的制度を積極的に利用する。
■ まとめ:いざという時に介護離職をしないよう、日頃から情報を集め、備えておくことが大切である。