今、子育てに不安を感じる人々が増えています。うまく子どもと接することができない、自分は母親失格なのでは。生活の利便性が高まる一方で、なぜ親たちは子育てに不安と戸惑いを持つのでしょうか。子育てをどう捉え、どう取り組めば子育て不安を乗り越えられるのか。本作は識者や支援センター、親たちのインタビューを交え、不安を乗り越えるヒントや視点を、親たちや子育て支援に取り組む人々に伝えます。
第1巻『子育て不安を乗り越えて』子育て中の親たちへ向けて
●子育ての不安を語る母親たちの声
「育児がうまくできない」「子育ての大変さを思い知った」お母さんたちの生の声を聞くことで、「自分だけが悩んでいるのではない」という安心感を伝えます。
●各支援センターの思い
• 江東区東陽子ども家庭支援センター
完璧な親はいない。共に学び合い、共に成長していくことが大切。そのためにグループ懇談会を開催し、ボランティアと共に地域の子育て力向上に努めている。
• 三鷹市子ども家庭支援センター
家庭の事情に細かく対応した一時保育のほか、いつでも気軽に相談できる子育て広場を設置。さまざまな専門家・関係機関と連携を図っている。
• あい・ぽーと(港区の子育て広場)
子育て広場と一時保育、親のための講座を設け、母親の再就職や社会参画の促進、男女共同参画による子育て観の育成に力を入れている。
●大日向雅美先生から親たちへ
子育てに不安を抱くのは当たり前。ひとりで不安を抱え込まず、子育てを自分を大きく成長させるチャンスと捉えてほしい。子育てが孤育てにならないよう、地域の中で新しい関係を築き、親子ともに育っていくことが大切です。
第2巻『子育て支援に求められるもの』 子育て支援者へ向けて
江東区家庭支援センター、三鷹市子ども家庭支援センター、バオバブ保育園小さな家、あい・ぽーとなど、その取り組みが注目されている施設の支援者に、子育て支援のポイント、課題や陥りやすい問題点、工夫などを聞く。
● 大日向雅美先生から支援者たちへ
支援者は、一人で抱え込まないで、お互いに連携をとり支援に取り組んでほしい。
また、子育て支援は、親になった方の人生支援と考え、男女共同参画の礎をつくっていく気持ちで取り組んでほしい。