日本ではたびたび自然災害に見舞われ、多くの人々が犠牲となってきました。日本に暮らすには、地震や集中豪雨など、さまざまな自然の脅威と常に向き合い続けなければなりません。そのためまず災害の危険が迫ったときには、自分で自分の身を守る心構えをもつこと、そして地域の中で住民同士が助け合うことが必要です。この住民による助け合い、「共助」の中心となるのが自主防災組織です。今、全国各地で自主防災組織が活動しています。防災の課題は地域ごとに異なるため、活動のあり方はさまざまです。とはいえ、高齢者、障がい者などの「災害時要援護者」を地域の中でどのように支援するかは重要な課題のひとつとなっています。また、最近では、自分たちの地域の中での助け合いだけでなく、他の地域の自主防災組織と連携し、広域的に助け合っていくことも求められています。
本作品では、まず、最近の土砂災害・地震災害において、自主防災組織がどのような活動をして減災に結びついたかを紹介します。次に、仙台市にある自主防災組織のひとつ、福住町町内会の活動を例に、自主防災組織とは何か、日頃どんな活動が必要なのか、そのポイントを示していきます。地域の中で自主防災組織の活動に取り組んでいる人は、より良い組織作りの手がかりとして、地域の防災活動について、よくわからないという人には、関心をもつきっかけになればと考えています。
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